大阪俳句史研究会総会へ行ってきました。

  • 2012.07.05 Thursday
  • 22:19
【新谷・記】 



6月30日、恒例の大阪俳句史研究会(句史研)総会と講演会に行って来

ました。

 

総会と夜の親睦会は小寺さんの名司会。小寺さんは持ち前の明るさと温

かい気配りで、楽しい雰囲気をさらに盛り上げてくださいました。

 

総会では、昨年お亡くなりになった句史研の元顧問、安達しげをさんや羽田

岳水さんら物故者への1分間の黙禱もあり、私は特に親しくしてくださった安

達しげをさんの面影をしのびました。

 

講演は、坪内稔典さんと宇多喜代子さんの対談の形で、「俳句史研究会創

刊の頃」がテーマ。1986年に発刊された「俳句史研究第1号」の目次を見

ながら、創刊当時評議員だった宇多さんや坪内さん、そして彼らをとりまく

実にユニークな俳人たちの話に花が咲き、とても興味深いものでした。

 

28年前の会発足の頃の熱気ある息吹も伝わり、宇多さんや坪内さんたち

がいかにこの会を盛り上げ奔走されたか、当時の思い入れの深さを感じま

した。

 

そして、私たち「京大俳句を読む会」のメンバーの思いにも、程度の差こそ

あれ通じるもの、学ぶべきものがあると痛感しました。

 

創刊当時、彼らが話題にしていたことは常に、「今、私たちがしなければな

らないことは何か?」ということだったそうです。そして、いつも「手弁当」であ

ったこと。(これは今も伝統になっているみたいですが^_^;

 

そして、さらに大きな誇るべき伝統は、1985年の発足当初から、この会

は会員のほとんどが俳句の実作者であるにもかかわらず、実作上の主義

主張を越えていつも一つの目的(俳人の人物像、エピソード、俳句以外の

経歴等、句集等ではほとんど知られることがないことを調査・研究して後世

に残そうとすること)に向かって運営し続けてきたこと。これは関東では到

底ありえない画期的なことだともおっしゃっていました。

 

当時顧問を務めた名立たる俳人(阿波野青畝・五十嵐播水・下村非文・

永田耕衣・橋寮弌山口誓子他)はいずれも故人となられたが、宇多さん

自ら、それぞれの先生のご自宅へ顧問のお願いに出向かれた時のエピ

ソードは実に面白く、貴重なお話ばかりでした

 

さらに、故人となられた評議員のエピソードにも話はおよび、田畑美穂女

さん、草間時彦さん、桂信子さん等について、坪内さんや宇多さんは思い

出がどんどん溢れ出るような感じで話してくださいました。90分はあっと

言う間。もっともっとお聞きたいと思いました。

 

会の最後に宇多さんがおっしゃっていたお話の中に、特に肝に銘じてお

きたいお言葉がありました。

 

「今後研究する対象は、昭和初期か戦後の俳人論になってくるだろうが、

 もうこれからが最後の機会になるかもしれない。俳句を作ることは面白

いから、ついつい句作の方に走りがちだが、コツコツ調べたり地道な仕

事をする人が今後どんどん出てきてほしい」

 

また、「句史研創刊号の中に『俳句史研究の資料について・・・櫻井武次

郎』という、復刻版にしてほしいようないい記事があるのでぜひ読みなお

してほしい」ともおっしゃっていました。これについては、西田代表に「創

刊号」をお借りして(約束済み)コピーし、「読む会」の例会で近いうちに

配布したいと思います。

 

夜の親睦会ではさらに和気あいあいのムードに。すっかり打ち解けて

しまった私は、宇多さんに「読む会」の現状を話したり、母の話を聞いて

もらったりして・・・とても幸せな1日でした。(新谷亜紀)



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